N4· 中文 · 約 2150字
本文
「ただいま」と言っても、だれも返事をしなかった。
田中さんは去年、しごとのために東京へひとりで引っ越した。最初は「やっと自由になれた」と思っていた。でも、だんだん気づいてきた。
家族と一緒に住んでいたころ、毎朝お母さんが「おはよう」と声をかけてくれた。お父さんはいつも夕食のとき「今日はどうだった?」と聞いてくれた。それが当たり前だと思っていたので、うれしいとも思わなかった。
でも、ひとりで食事をするたびに、あのころの食卓が頭に浮かぶ。家族みんなが笑ったり、話したりしていたあの時間。今はもうない。
せんしゅう、田中さんは久しぶりに実家へ帰った。お母さんは「やっと帰ってきたね」と言って、すぐにごはんを作り始めた。お父さんは何も言わないで、ただ田中さんの横に座って、テレビを見ていた。
田中さんは「何でもない時間だ」と思った。でも、胸がなんだかあたたかくなった。そして気づいた。あのころのなにげない毎日が、じつはとても大切なものだったと。
東京へ戻るとき、田中さんはお母さんに「また来るね」と言った。お母さんは笑顔で「待ってるよ」と言った。その一言が、田中さんの心にずっと残った。
問題 2
Q1.
田中さんは実家へ帰ったとき、どんな気持ちになりましたか。
①父が何も話さないので、さびしいと思った。
②なにげない時間の中にあたたかさを感じた。
③早く東京へ戻りたいと思った。
④家族と一緒にいることがうるさいと感じた。
Q2.
この文章で田中さんが気づいたことは何ですか。
①毎日の家族との小さな時間がとても大切だったということ。
②家族と一緒に住むより、ひとりで住む方がいいということ。
③お母さんの料理がいちばん大切なものだということ。
④東京のしごとをやめて実家へ帰らなければならないということ。
AI 보조로 작성하고 JLPT 레벨·문제 형식을 검수해 공개한 학습용 독해 지문입니다. · 2026년 6월 30일 공개 · 제작 방식 →