N1· 中文 · 約 700字
本文
全国の空き家数が過去最多を更新し続けているにもかかわらず、その対策は依然として場当たり的な域を出ないでいる。総務省の統計によれば、国内の空き家率はすでに13%を超えており、このまま手をこまねいていれば、2040年代には3戸に1戸が空き家になるという試算すら現実味を帯びてきた。かつては過疎化の象徴として忌避されがちだったこの問題も、近年では地域再生の文脈において新たな視座から捉え直されつつある。
行政による空き家対策は、老朽化した建物の解体促進や固定資産税の特例廃止など、主として「負の排除」を軸に展開されてきた。こうした取り組みが一定の抑止力を発揮するという点では評価に値するものの、根本的な需要創出には至っていないという現実は直視せざるを得ない。解体された跡地が空き地として放置されるケースが後を絶たない以上、除却のみを主眼とする政策には構造的限界があると言わざるを得ないだろう。
一方、民間主導の取り組みは異なる可能性を示している。古民家を宿泊施設や地域交流の拠点として再生したり、若年層の移住を促す「お試し居住」制度と連動させたりすることで、単なる物件活用を超えたコミュニティの再構築を実現している事例も少なくない。こうした実践の核心は、空き家を「処理すべき負債」ではなく「磨けば光る地域資源」として再定義した点にある。
重要なのは、行政と民間が互いの強みを持ち寄り、縦割りを排した協働体制を構築することではないだろうか。制度設計と現場の創意工夫が有機的に連動してこそ、空き家問題は真の意味で地域再生の起爆剤たり得る。問題の規模に見合った発想の転換と、それを支える多様なステークホルダーの連携こそが、今まさに問われている。
問題 2
Q1.
筆者が行政による空き家対策に対して指摘している根本的な問題点は何か。
①空き家の統計調査が不十分なため、実態に即した政策立案がそもそもできていない点。
②解体や税制措置によって問題の表面を処理するにとどまり、空き家への新たな需要を生み出す仕組みが欠如している点。
③固定資産税の特例廃止が所有者の反発を招き、行政と住民の信頼関係が損なわれている点。
④老朽化建物の解体費用が自治体の財政を圧迫しており、持続的な政策遂行が困難になっている点。
Q2.
この文章において筆者が最終的に提言している方向性として最も適切なものはどれか。
①若年層の移住促進を最優先課題と位置づけ、そのための財政支援を大幅に拡充することが急務である。
②民間の創意工夫に全面的に委ね、行政は規制緩和に徹することで空き家の自律的な活用を促すべきだ。
③空き家問題は地方固有の課題であるため、国の関与を最小限に抑え、各自治体が独自に解決策を模索すべきだ。
④行政の制度設計と民間の現場実践が有機的に連動する協働体制を築くことで、空き家を地域再生の資源として機能させるべきだ。
AI 보조로 작성하고 JLPT 레벨·문제 형식을 검수해 공개한 학습용 독해 지문입니다. · 2026년 6월 1일 공개 · 제작 방식 →