N1· 中文 · 約 750字
本文
「大学のレジャーランド化」という批判は、1980年代以降、繰り返し社会の俎上に載せられてきた。受験競争の激しさとは裏腹に、入学後の学生が学業に費やす時間が著しく少ないという実態が、その批判の根拠とされてきたのである。しかし、この通念をそのまま今日の大学生に当てはめることには、慎重であらざるを得ない。
確かに、国際比較において日本の大学生の週あたり学習時間は依然として低水準にとどまっており、この点において批判は一定の妥当性を持つ。だが問題の核心は、単なる学習時間の長短にあるのではなく、学びの目的意識そのものの変容にこそある。かつての学生が「モラトリアム」として大学生活を享受していたとすれば、現代の学生の多くは入学当初から就職活動を強く意識し、資格取得やインターンシップに精力的に取り組んでいる。これは一見すると主体的な姿勢のようでもあるが、実のところ、学問的探究よりも即戦力としての有用性を優先するという、別種の功利主義に陥っているにすぎない。
問題をさらに複雑にしているのは、大学自身が学生の「消費者化」を黙認、あるいは積極的に促進してきたという側面である。少子化に伴う定員充足の圧力のもと、大学は学生の満足度を優先するあまり、知的負荷の高い授業よりも履修しやすい科目を増設せざるを得ない状況に追い込まれてきた。かくして、批判の矛先は学生個人の怠惰にのみ向けられるべきではなく、制度的構造そのものへと転じられるべきである。
真に問われるべきは、大学が専門知識の習得と批判的思考の涵養という本来の使命を、いかにして再構築するかという点に尽きる。就職準備機能と学術的教養の培養とを二律背反と捉える視点こそ、今日の議論を不毛なものにしている元凶ではないだろうか。
問題 1
Q1.
この文章において、筆者が最も主張したいことはどれか。
①少子化による定員確保の圧力が大学の質低下を招いているため、政府が定員規制を強化することで問題は解決できる。
②現代の学生の功利主義的な学習姿勢と、それを助長する大学の制度的構造の両方を問題視したうえで、大学本来の使命を再構築することが必要である。
③大学のレジャーランド化批判は根拠を欠いており、現代の学生は以前よりも主体的に学んでいるため、批判そのものを撤回すべきである。
④就職活動への過度な傾倒が学生の学習時間を減少させているのであるから、大学はインターンシップや資格取得の支援を全面的に廃止すべきである。
AI 보조로 작성하고 JLPT 레벨·문제 형식을 검수해 공개한 학습용 독해 지문입니다. · 2026년 8월 23일 공개 · 제작 방식 →