授業中に居眠りをしてしまったことがある人は、多いのではないだろうか。私も学生のころ、何度かそういう経験をした。しかし今、エンジニアとして仕事をしながら、あのころの授業中の出来事を思い返すと、不思議と大切なことを学んでいたと感じる。
中学生のとき、歴史の授業でよく居眠りをしていた。先生が黒板にたくさんのことを書くのだが、どうしても眠くなってしまうのだ。ある日、先生が板書した内容を写していたら、急に自分の名前を呼ばれた。「田中、今の説明を自分の言葉で話してみなさい」と言われた。もちろん、眠っていたので何も答えられなかった。クラス全員の前で注意を受けたあの瞬間は、今でも恥ずかしい記憶として残っている。
しかし今になって思うと、あのときの先生の言葉には深い意味があったと感じる。先生はただ注意をしたかったのではなく、「自分で考えて発言することの大切さ」を教えたかったのではないだろうか。当時の私には、その意味が全くわからなかった。ただ恥ずかしいという気持ちしかなかった。
それから数年後、高校に入ってから、あるクラスメイトのことが印象に残っている。彼は授業中にいつも積極的に発言する生徒だった。間違えることを恐れず、自分の考えをはっきりと言う。最初は「なぜそんなに自信があるのだろう」と不思議に思っていた。しかし彼のおかげでクラスの話し合いがとても活発になり、みんなが楽しく学べるようになっていった。
今、私はエンジニアとしてチームで仕事をしている。会議の中で、自分の考えをきちんと伝えることがとても重要だ。間違っていてもいいから、まず発言することが大切だと、チームのみんなに伝えるようにしている。黙っていては、何も前に進まないからだ。
あのころ授業中に感じていた「発言するのが恥ずかしい」という気持ちは、今の仕事でも同じように出てくることがある。しかし、あの歴史の先生が私に注意してくれたことや、積極的に発言していたクラスメイトの姿が、今の自分を少しずつ変えてくれたと思う。
授業中の小さな出来事が、何十年も後になって大きな意味を持つことがある。あのころの経験は、私にとって今も大切な教訓として生きている。失敗や恥ずかしい思いも、振り返れば自分を成長させてくれた出来事だったと、今は素直に感じることができる。