N3· 中文 · 約 700字
本文
新幹線が開通した日のことを、今でもよく覚えている。私はエンジニアとして、その路線の工事に長年関わってきた。開通式の朝、ホームに立って最初の列車が走り出すのを見たとき、胸の中に温かいものが広がった。
その地域は山に囲まれた小さな町だった。バスは一日に数本しかなく、若い人たちは仕事を求めて都市へ出て行くことが多かった。お年寄りだけが残り、町はだんだん静かになっていった。地元の人たちは「もう仕方がない」とあきらめているようだった。
新幹線ができてからは、町の様子が少しずつ変わり始めた。都市まで一時間もかからなくなったので、若い人が戻ってくるようになった。週末には観光客も増えて、駅の近くに新しい店ができた。子どもたちの声が聞こえるようになったと、近所のおばあさんが嬉しそうに話してくれた。
しかし私は、ただ喜んでばかりはいられないと思っている。新幹線が通らなかった地域では、今でも交通が不便なままだ。バスや電車の本数が少ない路線は、採算が合わないという理由で、次々と廃止される危機にある。そういう場所に住む人々の生活を、私たちエンジニアはもっと真剣に考えなければならないと感じている。
交通は、ただ移動するための手段ではないと私は思う。人と人をつなぎ、地域に活気をもたらすものだ。便利な場所だけでなく、不便な場所にも同じように目を向けることが、私たちの責任ではないだろうか。新幹線の開通を喜びながらも、その日から私はそのことをずっと考え続けている。
問題 1
Q1.
筆者がこの文章で最も伝えたいことは何ですか。
①新幹線の開通は地域を元気にするので、全国にもっと広げるべきだ。
②交通が不便な地域のことも忘れず、すべての人のことを考えることが大切だ。
③若い人が都市へ出て行くのは仕方がないので、地方の発展はむずかしい。
④エンジニアとして新幹線の工事に関わったことは、一生の思い出になっている。
AI 보조로 작성하고 JLPT 레벨·문제 형식을 검수해 공개한 학습용 독해 지문입니다. · 2026년 8월 26일 공개 · 제작 방식 →