N2· 中文 · 約 600字
本文
以前の私は、マルチタスクこそ仕事ができる人間の証だと信じていた。メールを返しながら会議の資料を作り、その合間に電話をこなす。そんな自分を、どこかで誇らしく思っていたのだ。
ところが先日、チームの後輩に「最近、田中さんの仕事に抜けが多いですね」と言われた。はっとした。確かに、送るべき添付ファイルを忘れたり、議事録に重要な点を書き漏らしたりすることが増えていた。それでも私は「忙しいから仕方ない」と自分に言い聞かせていた。
その夜、ふと気になって調べてみると、複数の作業を同時に行うと、脳への負担が大きくなり、一つひとつの作業の質が下がるという研究結果が目に入った。人の集中力には限りがあるわけで、あちこちに向けるほど、どこにも深く向けられなくなるらしい。頭では理解できても、なかなか認めたくない事実だった。
それから私は、意識的に一つの仕事だけに向き合う時間を作るようにした。メールは決めた時間帯にまとめて確認し、資料作成中は通知をすべて切る。最初は落ち着かなかったが、慣れてくると、仕事の出来が明らかに変わってきた。何より、終わったあとの達成感が違う。
効率を上げようとして、かえって質を下げていたのだと気づいたとき、少し恥ずかしくなった。忙しく動き回ることと、本当に成果を出すことは、必ずしも同じではない。チームのためにも、まず自分の仕事を丁寧に積み重ねることが大切なのだと、今は心からそう思っている。
問題 1
Q1.
この文章を通じて、筆者が最も伝えたいことは何か。
①複数の仕事を同時にこなす能力は、チームワークを高めるうえで欠かせない。
②脳への負担を減らすために、仕事の量そのものを減らす工夫が必要だ。
③仕事の抜けを防ぐには、後輩からの指摘を素直に受け入れる姿勢が重要だ。
④忙しく見える働き方よりも、一つの仕事に集中して質を高めることが本当の成果につながる。
AI 보조로 작성하고 JLPT 레벨·문제 형식을 검수해 공개한 학습용 독해 지문입니다. · 2026년 6월 7일 공개 · 제작 방식 →