N1· 中文 · 約 700字
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私が初めてホームレス状態の人と言葉を交わしたのは、大学一年の秋、駅前の炊き出しボランティアに参加したときのことだった。その日、並んでいた一人の老人が「昔は普通に働いていたんだ」と呟くように言った。その一言が、私の中で長らく燻り続けていた問いに、改めて火を灯した。
日本では長らく、住まいを失うことは自己責任の産物であるかのように語られてきた。しかし実態を子細に見れば、そうした認識がいかに表層的であるかが分かる。非正規雇用の拡大に伴い収入が不安定化した層が、家賃の高騰に追いつけず居を失うケースは後を絶たない。さらに、保証人制度や入居審査といった慣行が、経済的弱者を賃貸市場から実質的に締め出す構造を温存しているにもかかわらず、制度的改革はいまだ緒に就いたばかりである。
私は就職活動を控えた身として、この問題を他人事とは思えない。内定を得られなければ、あるいは就職後に職を失えば、明日の自分もまた住居という足場を失いかねない。それは決して誇張ではなく、数字が示す厳然たる現実だ。
住まいは単なる消費財ではなく、人が尊厳をもって生きるための基盤である。ゆえに、居住の確保は国家が保障すべき権利として位置づけられなければならない。公営住宅の拡充や入居支援の抜本的見直しを先送りにし続けることは、社会全体の持続可能性を損なう愚策に他ならない。
変化を求める声を上げるのは、理想論に酔いしれているからではない。今この瞬間も、行き場を失った人々が存在するという現実を直視した上で、私はあえて言い切りたい。住居の不平等を放置することは、社会の根幹を蝕む選択である、と。
問題 1
Q1.
この文章において、筆者が最も強く主張していることは何か。
①住まいを確保することは人が尊厳をもって生きるための権利であり、国家が制度的に保障する義務を負う。
②就職活動を控えた若者が住居問題に関心を持つことは、現実認識の欠如を示している。
③非正規雇用の拡大こそが住居問題の唯一の原因であり、雇用制度の改革を最優先すべきだ。
④ホームレス状態に陥るのは個人の努力不足によるものであり、自助努力を促す施策が有効だ。
AI 보조로 작성하고 JLPT 레벨·문제 형식을 검수해 공개한 학습용 독해 지문입니다. · 2026년 6월 1일 공개 · 제작 방식 →