N1· 短文 · 約 450字
本文
かつて私は、テクノロジーさえ普及すれば社会は自ずと合理的な方向へ進むと信じて疑わなかった。エンジニアとして情報インフラの構築に携わるうちは、そうした楽観論が自明のものに思えていたのだ。ところが三年前、ある地方選挙の結果を目の当たりにして、その確信は根底から揺らいだ。SNS上に拡散した根拠不明の動画が有権者の判断を大きく左右し、政策の中身ではなく感情的な扇動によって票が動いたことが、データ分析を通じて明白になったのである。情報へのアクセス環境がいかに整備されようとも、受け手側に真偽を見極める批判的な思考力が備わっていなければ、民主的な意思決定は空洞化せざるを得ない——そう痛感せずにはいられなかった。以来、私は技術的な利便性の追求と並行して、市民が情報を主体的に評価する力をいかに育むかという問いを、職業的課題として引き受けるようになった。インフラを整えることと、そのインフラを使いこなす知性を育てること、この両輪を欠いた民主主義は砂上の楼閣に過ぎないと、今では確信している。
問題 1
Q1.
この文章において、筆者が最も強く主張していることはどれか。
①エンジニアは政治的問題に関与すべきでなく、技術的課題に専念するべきである。
②情報インフラの技術的な整備こそが、民主主義を守るための最優先課題である。
③SNSの規制を強化することで、選挙における情報操作を根絶すべきである。
④情報環境の充実だけでなく、市民が情報を批判的に評価する力を育てることが民主主義には不可欠である。
AI 보조로 작성하고 JLPT 레벨·문제 형식을 검수해 공개한 학습용 독해 지문입니다. · 2026년 9월 26일 공개 · 제작 방식 →