労働環境整備に関する指針(第一編:総則および目的)
第一条(目的)
本指針は、事業者が労働者の権利を適切に保護しつつ、国際市場における事業競争力を損なうことなく維持・向上させるための基本的枠組みを定めることを目的とする。近年の調査によれば、労働環境の整備が不十分な企業においては、従業員の離職率が平均比で約2.3倍に達するとともに、生産性指標も顕著に低下する傾向が認められており、労働者保護と企業経営は必ずしも相反するものではないとの認識が、産業界において急速に浸透しつつある。
第二条(適用範囲)
本指針は、国内に本社を置くすべての事業者を対象とし、常時雇用する労働者数が五名以上の事業所に適用される。ただし、季節的業務に従事する臨時雇用者および試用期間中の者については、第三編に別途定める特例規定が優先的に適用されるものとする。なお、本指針の施行に際し、既存の労使協定との整合性を確保するため、事業者は本指針の公布から六ヶ月以内に社内規程の見直しを行う義務を負う。
第三条(用語の定義)
本指針において「実質的競争力」とは、単なる価格競争力にとどまらず、製品・サービスの品質、技術革新能力、および労働生産性を総合的に勘案した指標を指す。また「最低処遇基準」とは、法定最低賃金を下限とし、業種別標準報酬の八十パーセントを上限の目安として設定される処遇水準を意味する。
労働権保護強化措置に関する調査報告通知
発行機関:産業労働政策研究センター
対象:全国主要製造業・サービス業事業者
本通知は、当センターが実施した「労働規制の強化が企業競争力に与える影響」に関する三ヶ年追跡調査の主要知見を周知するとともに、今後の政策立案に向けた実務的指針を提供することを目的として発行するものである。
【調査概要】
調査期間:令和三年度〜令和五年度
調査対象:従業員百名以上の上場企業三百八十二社および中小企業六百十五社
調査手法:財務データ分析、労使双方へのヒアリング、国際比較分析
【主要結果】
驚くべきことに、労働規制強化後の二年間において、対象企業の総生産性指数は平均で四・七パーセント上昇した。これは、労働環境の改善が従業員の士気および定着率を向上させ、結果として技術継承コストの削減に寄与したためと分析される。一方、中小企業においては、規制対応コストの増大を余儀なくされた結果、短期的な収益率が平均一・九パーセント低下したことも確認されており、規模別の格差が浮き彫りとなった。
【違反事例と措置】
調査期間中、最低処遇基準を逸脱した事業者は全体の七・三パーセントに相当し、そのうち是正勧告を受けた事業者の九十二パーセントが六ヶ月以内に基準を充足した。なお、是正に応じなかった事業者については、行政指導に加え、公共調達における入札資格の停止措置が講じられた事例が複数確認されている。本通知の内容に関する照会は、当センター政策調整部まで書面にて申し入れられたい。
労働環境改善支援制度 利用申請書
(記入上の注意:本申請書は、事業者が労働権保護強化措置に係る支援を受けるにあたり、必要事項を漏れなく記載のうえ提出するものである。虚偽の記載が判明した場合には、支援措置の取消しのみならず、返還請求その他の法的措置が講じられることがある。)
【申請区分】(該当する区分に○を付すこと)
甲:処遇改善補助(最低処遇基準の引き上げに伴う費用支援)
乙:設備改善補助(労働安全環境の整備に要する設備投資支援)
丙:研修費用補助(労使双方を対象とした権利義務教育の費用支援)
【例外条件の確認事項】
以下のいずれかに該当する事業者は、申請に先立ち別途定める事前審査を受けることを要する。
・過去三年以内に是正勧告を受けた事業者
・関連法令に基づく行政処分の履歴を有する事業者
・申請年度の前年度において、労使紛争の調停手続が未了のまま係属中の事業者
【添付書類一覧】
①直近二期分の財務諸表(監査済みのもの)
②就業規則および労使協定の写し
③申請区分に応じた改善計画書(様式第三号)
④代表者の署名・押印を有する誓約書
以上の書類が一式揃っていない申請は受理されないので留意されたい。申請期限は各年度末日の三十日前とし、期限を徒過した場合の例外的取扱いは認められない。